活 動 内 容

KADVOの国内外の活動

フリーデンタルクリニック

フリーデンタルクリニックでは、1982年より40年近くに渡り、フィリピン・セブ島を中心に、毎年の無料歯科診療活動、口腔衛生教育活動を実施するとともに、口唇・口蓋裂閉鎖手術、また、日本より歯科衛生士を現地に常駐させ、学童に対するフッ素洗口法を用いた予防活動などを実践しています。

また、タイやラオスにおいても同様の活動を実施するなど、東南アジア諸国の歯科診療に恵まれない人々に対して奉仕活動を継続しており、同時にこの活動を通して現地と日本の友好親善にも貢献しています。

しかしながら、こうした国々において口腔環境に大きな改善が見られないことも事実です。

原因として

  • 日本のような健康保険制度がないこと
  • いまだ貧困層が多く存在し、経済的な問題から歯科医療を受けることができないこと
  • 口腔環境の健全化に対する意識が低いこと
  • 歯科医療機関の絶対数が少ないこと

などが考えられます。

また、こうした歯科医療の機会に恵まれない人々に対して診療活動を毎年実施するだけでなく、口腔衛生教育や予防活動を行い、意識の向上と口腔の健全化を図り、また、口唇・口蓋裂の閉鎖手術の実施により、この障害を持ち、かつ貧困に在る若い人々に「会話」という人間にとっての基本的なコミュニケーションのチャンスや、健常者と同等な社会参加への機会を得ることを可能にしてまいりました。

このフリーデンタルクリニックは、現在フィリピン(セブ島)とラオスにおいてそれぞれ年1回開催しています。

私たちは、このような活動に共に参加してくださる歯科医療関係者の方や一般の方、そして活動費を支援してくださる方を広く募集しています。どうぞ宜しくお願いいたします。

セブフリーデンタルクリニック実行委員長より

セブフリーデンタルクリニックこのプロジェクトは1984年の第1回から37年間、湾岸戦争・東日本大震災などの困難を乗り越え途絶えることなく継続して来ました。

この間にフィリピンは経済や医療においても大きく発展しそれに伴いフリークリニックのスタイルを少しずつ変化させ現在の特定非営利活動法人神奈川海外ボランティア歯科医療団(KADVO)現地歯科医師会 (セブ歯科医師会・CDS)、サウスウエスタン大学歯学部、現地サポーター、ロータリークラブなどが助け合ってプロジェクトを成功へと導く形態となりました。

これは医療ボランティアの成熟した1つの成功例ではないかと思います。今後もこれまで培ってきたフィリピン・日本両国関係者の「友情」を大切にこのプロジェクトを継続させて行くことが何よりも大切であると感じる一方、KADVO会員の高齢化や「治療の医療から予防の医療」への変化など、今後のボランティアプロジェクトを継続させてゆくための転換期であり成長へのターニングポイントではないかと感じています。

コロナ感染症の世界的流行の鎮静化により本年度38thセブフリークリニックは少人数ながらも、3年間のブランクを経てリスタートできました。

39thフリークリニックを念頭に現地フリークリニック候補地視察や検診を行い、現地サポーターの方々と感染症対策や、魅力あるプロジェクトへの意見交換を活発に行った参りました。

来年度39thフリークリニックでは、いままでのプロジェクトをよりブラッシュアップさせた形態(定点患者データ分析・スタディーツアー・フリープラン参加等)での開催を予定しています。

医療従事者のみならず一般の方、学生の方の参加もお待ちしています。

KADVO理事 38回/39回実行委員長 粕谷寛

ラオスフリーデンタルクリニック実行委員長より

KADVOの活動に初めて参加したのは、1994年に行われた第11回フィリピン・セブフリーデンタルクリニックでした。

その後一度も休む事なく、1998年には実行委員メンバーとしてタイ、バンコクでのフリークリニックに参加、2011年からはラオスにおいて歯科的弱者救済を主な目的とした歯科医療チームを結成、リーダーとしてボランティア活動を開始しました。

当時、既にインターネットは普及しておりましたが、当該地域の事情、特に歯科関係に関しては全くというほど情報がありませんでした。

そこでまず行なったことは、ラオスの首都ビエンチャンの国立病院や個人経営の歯科医院見学および聞き取り調査、市内集会場での町民や私立、公立小学校での教職員や児童に対する歯科検診、疫学調査、ブラッシング指導等です。

そしてまた、ラオス政府や保健省・教育省を訪ねての聞き取り調査や、医療関連施設への訪問、そこでの経験は目を疑うような驚きの連続でした。

国立病院の中では、手術室の前の廊下を通りかかった際、まさに手術中だった執刀医と窓越しに目が合いお互い笑顔で会釈をしたのですが、ふっと足下に目をやると、蟻が行列をなして歩いていました。また、入院患者のいる病室に差し掛かると何やら良い香りが。。。そこでは入院している患者の為に、付き添いの家族が、大部屋にあるベッド脇でジュージューと料理をしていました。

さらに、至る所に修正なしの術前術後の顔写真を掲げた症例報告らしきものが、ポスターとして誇らしげに貼られていました。そして最後に唇顎口蓋裂の手術直後とおぼしき若い女性(まだ唇を中心に腫れてる)を交え、執刀医とともに記念写真を撮るように促され、大変な恐縮と共に写真撮影となりました。

このような事情から、ラオス国のいわゆる高所得者やVIPの人等は自国の医療機関への受診を避け、国境を超えて隣りの国タイへ行くことが多いと知らされました。この時、相当な驚きとやるせなさを感じ、この国ラオスで医療活動をしようと硬く心に誓ったのです。

活動開始時の苦労は、現地協力者、治療対象患者の選定、医療活動に対する政府からの理解などなど全て手探りのなか活動を始めなくてはならなかったことですが、すでにラオスの活動も今年で10年近くになり、日本はもとより、タイや現地ラオスでも多くの方々と協力し充実した活動となりつつあります。

今後益々経済活動が盛んとなり、歯科医療のニーズも高まることは容易に想像できます。こうした状況を踏まえ、活動の手を緩める事なく、ラオス国はもとよりアジアを中心とした諸外国の人のために、自分のもてる力を発揮し、努力を惜しまない所存です。

KADVO副理事長 甘利雄司

ハートペアレンツサポートプログラム

KADVO ハートペアレンツ《里親教育支援制度》は、貧困など教育の機会に恵まれない子供たちの就学を支援する国際教育里親プログラムです。

当団体と現地支援団体が協力して行う就学支援活動にハートペアレンツ(里親)としてご参加頂くとともに、現地で生活する子供との手紙の交換や、現地への訪問などを通して交流して頂きます。

里親となられた皆様には、彼らとの実際の交流の中から何かを学んで頂けたらと嬉しく思います。

私たちは、この里親奨学金制度に賛同し、子ども達のハートペアレンツになってくださる方を広く募集しています。どうぞ宜しくお願いいたします。

チャリティー活動

毎年開催されるクリスマスパーティ「ししの会」や、国内最大級の国際協力イベント「Global Festa Japan」出展により、KAVDOの活動を広く周知し、海外歯科医療活動、ハートペアレンツ制度へのサポートや支援を呼びかけています。KADVOでは、以下のチャリティイベントを開催しています。 ここから得られる収益金の一部は、里親奨学金制度における教育支援金の補助や子ども達の生活する施設の整備資金に、また、海外歯科医療活動の運営資金に使用させて頂いております。 より多くの皆様のご参加を頂くことにより、さらに充実した活動を行うことが出来ます。 是非、多くの方々にこれらのイベントにご参加頂き、楽しみながらチャリティにご協力頂けたらと思います。

その他の活動履歴

過去に行われたKADVOの活動記録です。

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